プロパンボンベのリサイクルストーブをロケットストーブの原理を利用して改良してみました。

時計型ストーブを2シーズン利用しましたが、熱で鉄がボロボロになってしまいました。

時計型ストーブ
時計型ストーブ

煙突も熱でボロボロです。燃やしているとき煙突に小さな穴が無数に空いているようでオレンジの炎が透けて見えるくらい傷んでしまっています。薄い鉄では限界があるようです。

煙突
煙突

薪ストーブを導入しようと考えていましたが、調べてみると結構な値段がするようです。煙突も本格的なものを導入するとストーブ以上に費用がかかるようです。
費用を安く抑え、大きな木材が燃やせ、煙が少ないものが希望です。
2次燃焼ができるもので調べているとロケットストーブというものがあるらしい。これだと費用を安く抑えられように思えます。
ロケットストーブを調べていると、皆さんいろいろな工夫をされ自作のロケットストーブを作られているようです。
気になる点も何点があります。材料としてドラム缶やペール缶、U字構を利用している例が多いようですが、今までの経験からすると薄い鉄は以外に熱に弱いようですぐ劣化してしてしまうこと。また、コンクリートの耐熱温度はそんなに高くなく高温になると割れてしまうらしいことです。またデザインもどうも気に入ったものがありませんでした。

ある程度の厚さの鋼材を使っているものを利用したいと調べていると、プロパンボンベのリサイクルストーブを見つけました。デザインも悪くありません。
北海道日高郡新ひだか町静内の株式会社アイボー(Pure Ochiaki)の

薪ストーブ SL特急II型

説明によると以下のとおりです。
本体に鋼を40%含み頑丈で長持ち!火力も抜群です!
薪ストーブ SL特急II型
通常販売価格24,480円(税込)
・とにかく頑丈で長持ち!リサイクルプロパンを使用しており、鋼を約40%含みます。
・本体サイズ 高さ約460mm×直径約360mm×奥行き約850mm
・重量は約20キロ

早速注文しました。

薪ストーブSL特急II型
薪ストーブSL特急II型

このストーブを利用して煙を少なくするために内部に断熱層を設け、煙突部にロケットストーブでいうところのヒートライザのようなものを設置してみることにしました。

ストーブの奥の部分に3cm厚さの耐熱コンクリート層を設置する。ヒートライザは105mmと150mmの煙突を利用し、この隙間に耐熱コンクリート層で断熱する。隙間には軽石かパーライトを使いたいところですが、内側の煙突が間違いなくボロボロになって砂状のものだと落ちてきてしまうと考えたためこちらも耐熱コンクリートを利用することにしました。

耐熱コンクリートはジョイフル本田オンラインショップから以下を購入しました。

耐火セメント アサヒキャスター CA-13T 25kg
価格 3,888(円) (税込)
送料 1,080(円)

耐火セメント アサヒキャスター CA-13T 25kg
耐火セメント アサヒキャスター CA-13T 25kg

アサヒキャスターは通常のセンメントのように水で練り利用することができます。乾燥するとそのまま耐熱性コンクリートとして使用が可能です。

最初にストーブを立てて底にアサヒキャスターを3cmほど入れます。

アサヒキャスターを底部分に
アサヒキャスターを底部分に

硬化したら次に内側に3cm厚の層を作るため円筒形の支えとなる部材を作成します。開口部が円形ではないため、ある程度の柔軟性がある部材で作成します。今回は余っていたクッションフロアの端材とそれを支える支持材を作りました。

円筒形の型
円筒形の型

煙突の穴部分は穴を空けダンボールを差し込みました。この中に支持板となる部材を2枚設置しました。

支持板1
支持板1
支持板2
支持板2

支持板2は石膏ボードの端材を利用しました。中に手を入れられるようドーナツ型にしました。こののようにしてできた円筒形の支持材とストーブの隙間にアサヒキャスターをショベルで少しずつ中に充填していきます。

同様にヒートライザ部も作成します。

105mmと150mmの煙突をネジで隙間が等間隔になるように調整し、底をテープで塞ぎ、隙間にアサヒキャスターをショベルで少しずつ中に充填していきます。この際内側の煙突が綺麗に円形になるようにしないといけません。コンクリートが固まってしまうと円形になっていないとストーブの煙突部分に設置できなくなるおそれがありますので十分注意してください。私の場合は使いかけガムテープがちょうどいい大きさだったのでこれをねじ込んで円形の調整をしました。

ヒートライザ
ヒートライザ
耐火セメントヒートライザ
耐火セメントヒートライザ

1日おいてストーブの内側の支持材をはずしました。

内部の断熱層
内部の断熱層

均等にできずやや不均一になってしましいました。内側の支持板をもっと増やさないとコンクリート圧で歪んでしまうようです。使用には問題ないでしょう。また、今回はアサヒキャスター1袋しか購入しませんでしたので内側全部に断熱層をつくることはできませんでした。それでも奥の40cmくらいは断熱層になりました。時計型ストーブも手前はほとんど傷んでいなかったことを考えると奥を十分断熱できれば問題ないと思います。

ヒートライザを設置し煙突を設置、煙突の最初の部分だけは120mmの煙突をかぶせ2重にしました。

ロケットストーブ原理利用プロパンボンベストーブ
ロケットストーブ原理利用プロパンボンベストーブ

 

燃焼テスト
燃焼テスト

1週間おいてから燃焼テストを行いました。結果は非常に良好でした。温度が上がってからは煙も非常に少なく勢いよく燃焼。

何点か改良の余地があります。ストーブの蓋は2枚の板を左右に開いて燃焼の状態を調整するのですが、大きく広げた際煙が手前に漏れてくるようです。薪を入れるときぐらいしか大きく開けることはないのですが、少し気になります。上部が完全に開きぱっなしにならないよう鉄板を入れる予定です。

また、薪の量の入れかたによっては結構煙がでます。燃やす量には注意が必要です。もう一つは空気口の大きさが狭すぎるとやはり煙が多くなります。

当たり前のことですがうまく燃やすためには最適な利用方法が必要です。

今回燃焼テストを行ったところヒートライザ部から水と蒸気が出てきました。作成中もちょっと乾くか心配してはいたのですが、内側も外側も底も水が抜けるところがないため十分乾燥していなかったようです。おそらく硬化はしていると思います。30分くらいで蒸気は止まりました。乾燥しやすい工夫があったら良かったと思います。

 

 

 


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